鍵を無くして、心細い思いをしました

私が家の鍵を紛失したのは、社会人になって2年目、ようやく親元を離れることを許してもらい、念願の一人暮らしを始めて半年ほど経った頃でした。
これからは一国一城の主なのだから自己管理をしっかりしなければ、と背筋が伸びるような気分でいたのは最初だけで、一人の生活に慣れてくるに従って緊張が緩んでいたのかもしれません。
紛失に気が付いたのは、仕事の後、同僚たちと飲みに行き、夜遅くに部屋の前まで帰ってきた時です。
どこかで落としたのか、会社に忘れてきたのかさえ定かではなく、私は酔いも冷めるほど青ざめました。
もう終電もない時間です。
タクシーで実家に帰ることも考えましたが、両親にそら見たことかと叱られるでしょうし、さっきまで一緒に飲んでいた同僚たちも、家に泊めてもらうほど仲がいいというわけではありません。
毎日何気なく使っている小さな鍵がないだけで、これほど心細い気持ちになり、途方に暮れるとは思いませんでした。
結局考えあぐねた末、スマホでキートラブルの専門業者を検索し、依頼したのです。
夜中にも関わらずすぐに駆けつけてくれたので、本当にありがたく思ったのを覚えています。
翌朝会社で探したのですが見つからなかったので、どこかで落としたのでしょう。
不動産屋に連絡して、新しい鍵と交換してもらいました。